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🇩🇪

スカート

Skat
トリックテイキング系|3人|★★★★★
ドイツの国民的カードゲーム。3人専用で、競りで決まった1人が残り2人と対戦する。戦略性が非常に高い。

概要

スカート(Skat)はドイツで最も人気のあるトランプゲームで、ドイツ国民ゲームとも呼ばれています。1810年代にテューリンゲン地方で生まれ、現在では国際スカート裁判所(International Skat Court)が公式ルールを管理しています。3人専用のゲームで、競り(ビッド)によってデクレアラー(ソロプレイヤー)を決め、1対2の構図で対戦します。

32枚のデッキを使用し、カードにはそれぞれ得点(カードポイント)が設定されています。合計120ポイントのうち61ポイント以上を獲得すればデクレアラーの勝利です。

基本ルール

使用カード

32枚デッキ(各スートの7以上)を使用します。ドイツではフレンチスート(スペード、ハート、ダイヤ、クラブ)またはジャーマンスート(葉、ハート、鈴、どんぐり)のカードが使われます。

カードポイント

各カードには以下のポイントが設定されています。

  • A:11ポイント
  • 10:10ポイント
  • K:4ポイント
  • Q:3ポイント
  • J:2ポイント
  • 9:0ポイント
  • 8:0ポイント
  • 7:0ポイント

全カードの合計は120ポイントです(各スート30ポイント × 4スート)。

配り方

ディーラーは3-スカート-4-3の順に配ります。

  1. 各プレイヤーに3枚ずつ
  2. テーブル中央に2枚伏せる(スカート)
  3. 各プレイヤーに4枚ずつ
  4. 各プレイヤーに3枚ずつ

各プレイヤーの手札は10枚、スカートは2枚です。

カードの強さ(スートゲーム時)

スートゲーム(切り札あり)では、4枚のJは常に切り札の最上位となります。

切り札の強さ:クラブJ > スペードJ > ハートJ > ダイヤJ > 切り札A > 切り札10 > 切り札K > 切り札Q > 切り札9 > 切り札8 > 切り札7

切り札以外のスートでは:A > 10 > K > Q > 9 > 8 > 7

ビッド(競り)

競りの進行

スカートの競りは独特の3段階で行われます。座席位置に基づいて役割が決まります。

  • フォアハンド(ディーラーの左隣):聞く側
  • ミドルハンド(ディーラーの右隣):最初に値を言う側
  • ヒンターハンド(ディーラー):後から参加

まずミドルハンドがフォアハンドに対してビッド値を提示します。フォアハンドは「はい(受ける)」または「パス」を宣言します。どちらかがパスするまで続きます。

勝ち残った方とヒンターハンドが同様に競ります。最終的に最も高い値をビッドしたプレイヤーがデクレアラーとなります。全員パスの場合はラウンドを流すか、フォアハンドが強制プレイします(ルールにより異なる)。

ゲームの種類と基本値

デクレアラーは以下のゲーム種類から1つを選びます。

  • クラブ(切り札):基本値 12
  • スペード(切り札):基本値 11
  • ハート(切り札):基本値 10
  • ダイヤ(切り札):基本値 9
  • グランド(Jのみ切り札):基本値 24
  • ヌル(1トリックも取らない):固定値

ゲーム値の計算

スートゲームとグランドのゲーム値は以下の式で計算します。

ゲーム値 = 基本値 ×(乗数)

乗数は「マトゥドール」の連続数 + 1 から始まり、追加の宣言で増加します。

マトゥドールとは、クラブのJから数えて連続して持っている(または持っていない)Jとトランプの枚数です。

例:クラブJ、スペードJを持ち、ハートJを持たない場合、「2枚持ち」で乗数は3(2+1)。

追加乗数(該当する場合に+1ずつ):

  • ハンド(スカートを見ない)
  • シュナイダー(相手を30点以下に抑える)
  • シュナイダー宣言
  • シュヴァルツ(相手に1トリックも取らせない)
  • シュヴァルツ宣言
  • オウベルト(手札公開)

ヌルゲーム

ヌルはミゼール系のゲームで、1トリックも取らないことを目指します。

  • ヌル:23点
  • ヌル・ハンド:35点
  • ヌル・オウベルト:46点
  • ヌル・オウベルト・ハンド:59点

ヌルではJに特別な地位はなく、各スートの順位は A > K > Q > J > 10 > 9 > 8 > 7 です。

ゲームの流れ

  1. ディーラーがカードを配る
  2. 競りでデクレアラーを決める
  3. デクレアラーがスカートを取るか選択(ハンドプレイの場合は取らない)
  4. ゲームの種類を宣言する
  5. フォアハンドがリードして10トリックを行う
  6. ゲーム値を計算し、スコアを記録する

スカートの処理

デクレアラーはスカートの2枚を見て手札に加え、不要な2枚を捨てることができます。捨てたカードのポイントはデクレアラーの取得分に加算されます。ハンドプレイを選ぶ場合はスカートを見ません(ゲーム終了後にデクレアラーの取得分に加算)。

トリックの進行

フォアハンドが最初のリードを行います。マストフォローが適用されます。Jは切り札スートに属するため、切り札がリードされた際にフォローとして出します。

スコア計算

デクレアラーの勝敗

デクレアラーは取ったトリックのカードポイント合計で勝敗が決まります。

  • 61ポイント以上:勝利
  • 31〜60ポイント:敗北
  • 30ポイント以下:シュナイダー負け
  • 0トリック:シュヴァルツ負け

得点の記録

  • 勝利:ゲーム値をプラス
  • 敗北:ゲーム値の2倍をマイナス

ビッド値がゲーム値を超えている場合(オーバービッド)、デクレアラーはたとえトリックに勝っても、ビッド値以上の最小ゲーム値の2倍を失います。

戦略・コツ

競りの基準

手札にクラブJがあるかどうかで乗数が大きく変わります。クラブJを持っている場合は強気に、持っていない場合は慎重にビッドしましょう。

目安として、切り札が5枚以上あり、サイドスートにAが1枚以上あれば、スートゲームを検討できます。

グランドの判断

4枚のJのうち3枚以上を持ち、サイドスートにAや10が揃っている場合はグランドが狙えます。グランドは基本値24と高いため、成功すれば大きな得点になります。

ディフェンスの協力

ディフェンダー2人は情報を共有できませんが、プレイから互いの状況を推測します。デクレアラーのボイドスートを攻めてポイントカード(A、10)を確保する戦略が基本です。

スカートの活用

スカートを取る場合、弱いサイドスートのカードを捨ててボイドを作るのが効果的です。これにより切り札で刈り取れるトリックが増えます。

バリエーション

ラムシュ

全員がパスした場合に行われる特殊ゲームです。切り札はグランドと同じ(Jのみ)で、全員が取ったトリックのポイントをマイナスします。最も多くのポイントを取ったプレイヤーが罰点を受けます。

コントラ / レコントラ

ディフェンダーが「コントラ」を宣言すると得失点が2倍になります。デクレアラーは「レコントラ」で応じることができ、さらに2倍(合計4倍)になります。

トーナメントルール

公式トーナメントでは、ビッド最低値18(ダイヤの「2枚無し」)から始まり、特定の値のみビッド可能です。セッション全体でのゲーム値合計で順位を決定します。

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