ピケ
概要
ピケはフランスで16世紀頃から遊ばれてきた2人専用のトリックテイキングゲームです。通常の52枚デッキから2〜6を除いた32枚(7〜A)を使用します。宣言(デクラレーション)フェーズとプレイフェーズの2段階構成が特徴で、カードの組み合わせによる得点と、トリック獲得による得点の両方を競います。
6ディール(パルティ)を1セットとして行い、合計得点の高いプレイヤーが勝者となります。戦略性が高く、手札管理と宣言のタイミングが勝敗を大きく左右します。
基本ルール
使用カード
7、8、9、10、J、Q、K、Aの各4スート、計32枚を使います。カードの強さはA(最強)からK、Q、J、10、9、8、7(最弱)の順です。
ディーラーの決定
カードを1枚ずつ引き、低い方がディーラー(ヤンガーハンド)となります。高い方がエルダーハンド(先手)です。ディーラーは毎ディール交代します。
配り方
ディーラーは各プレイヤーに12枚ずつ配ります。残り8枚はタロン(山札)として中央に置きます。タロンは上5枚がエルダーハンド用、下3枚がヤンガーハンド用です。
ゲームの流れ
1. カード交換(エクスチェンジ)
エルダーハンドは手札から最低1枚、最大5枚を捨て、タロンの上5枚から同数を引きます。使わなかったタロンのカードは確認できます。
次にヤンガーハンドは手札から最大3枚を捨て、タロンの残りから同数を引きます。ヤンガーハンドは交換しないことも選択できます。
2. 宣言フェーズ(デクラレーション)
宣言は3つのカテゴリーで順番に行います。各カテゴリーでエルダーハンドが先に宣言し、ヤンガーハンドが同等以上の宣言で対抗できます。
ポイント(Point)
同じスートのカードの枚数を宣言します。最も多くの同スートカードを持つプレイヤーが得点します。
- 同枚数の場合は、そのカード群の合計点(A=11、絵札=10、数札=額面)で比較
- 勝者はカード枚数と同じ点数を獲得(例:5枚なら5点)
シークエンス(Sequence)
同スートの連続するカードの枚数を宣言します。3枚以上の連番が対象です。
- 3枚連番(ティアス):3点
- 4枚連番(カトリエーム):4点
- 5枚連番(サンキエーム):15点
- 6枚連番:16点
- 7枚連番:17点
- 8枚連番:18点
最長のシークエンスを持つプレイヤーが得点します。同じ長さの場合はシークエンスの最高カードで比較します。勝者は最良のシークエンスだけでなく、すべての有効なシークエンスの点数を獲得できます。
セット(Set)
同じランクのカード3枚または4枚の組み合わせを宣言します。10以上のカード(10、J、Q、K、A)のみが対象です。
- 3枚組(トリオ):3点
- 4枚組(カトルジエーム):14点
最も高いセットを持つプレイヤーが得点します。4枚組は常に3枚組に勝ちます。同じ枚数の場合はランクで比較します。勝者はすべての有効なセットの点数を獲得できます。
3. プレイフェーズ(トリック)
エルダーハンドが最初のリードを行います。マストフォロー(リードされたスートと同じスートを持っていれば出す必要がある)が適用されます。切り札はありません。
各トリックはリードスートの最高カードを出したプレイヤーが取ります。
- トリックをリードするたびに1点
- トリックを取るたびに1点(ただし最後のトリックは2点)
スコア計算
基本得点
宣言フェーズの各カテゴリーとトリック獲得の合計が基本得点です。
特別ボーナス
ルピック(Repique)
宣言フェーズだけで(プレイ前に)30点以上に達したプレイヤーは、60点のボーナスを得ます。ただし相手が宣言で1点でも獲得している場合は無効です。
ピック(Pique)
エルダーハンドがプレイ開始後に30点に達し、かつヤンガーハンドがまだ1点も取っていない場合、30点のボーナスを得ます。
カポ(Capot)
12トリックすべてを取ったプレイヤーは、通常のトリック得点の代わりに40点を獲得します。
パルティの勝敗
6ディール終了後、合計得点の高いプレイヤーが勝者です。両者とも100点未満の場合、高い方の得点から低い方を引いた値に100を足した点数が勝者の最終スコアです。両者とも100点以上の場合も同様に差に100を加えます。一方だけ100点未満(ルブリコン未達成)の場合、両者の得点を合算し100を足した点数が勝者の最終スコアとなります。
戦略・コツ
交換の判断
エルダーハンドは5枚まで交換できるため、宣言に有利な手札を積極的に狙えます。長いシークエンスやセットが見込める場合は、不要なカードを大胆に捨てましょう。
ヤンガーハンドは交換枚数が3枚と少ないため、すでにある程度まとまった手札の補強に使うのが効果的です。
宣言の戦略
ポイントとシークエンスは密接に関連しています。1つのスートを集中して集めることで両方のカテゴリーで得点を狙えます。
相手の宣言内容から手札を推測することも重要です。相手が7枚のスペードでポイントを宣言した場合、スペードの残りカードはほぼ相手が持っていると判断できます。
プレイの判断
エルダーハンドはリード権があるため、長いスートから攻めて相手のフォローを枯渇させる戦略が有効です。
ピックのボーナスを狙える状況では、序盤から積極的にトリックを取りに行きましょう。逆に相手にピックを取られそうな場合は、早めに1トリック確保することが防御として重要です。
カポの攻防
12トリックすべて取れる可能性がある場合は積極的に狙いましょう。40点のボーナスは非常に大きいです。逆にカポを狙われていると感じたら、確実に1トリック取れるカードを温存しておくことが重要です。
バリエーション
オルビス
タロンの交換をなくし、配られた12枚のみでプレイする簡略版です。宣言とプレイのルールは通常通りです。
セゾン
12ディールを1セットとして行うバリエーションです。より長いスパンで戦略を組み立てる必要があります。
ピケ・ノルマン
ジョーカーを含む33枚で遊ぶ変則ルールです。ジョーカーは最強のカードとして扱われ、どのスートにも属さない特殊なカードです。
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