クラバヤス
概要
クラバヤス(Klaberjass、クロビオッシュとも呼ばれる)は、ヨーロッパで広く遊ばれている2人用のトリックテイキングゲームです。フランスの「ベロット」やハンガリーの「アルソス」と同系統のゲームで、切り札スートではJが最強のカードとなる独自のランク体系が特徴です。
32枚デッキ(7〜A)を使用し、切り札の宣言、シークエンス(連番)の申告、そしてトリック獲得を通じて点数を競います。ベラ(切り札のKとQのペア)の宣言が大きな得点源となります。
基本ルール
使用カード
7、8、9、10、J、Q、K、Aの各4スート、計32枚です。
カードの強さと点数
切り札スートと非切り札スートでランクと点数が異なります。
切り札スートの強さ(強い順)
| カード | 点数 |
|---|---|
| J(ヤス) | 20点 |
| 9(メネル) | 14点 |
| A | 11点 |
| 10 | 10点 |
| K | 4点 |
| Q | 3点 |
| 8 | 0点 |
| 7 | 0点 |
非切り札スートの強さ(強い順)
| カード | 点数 |
|---|---|
| A | 11点 |
| 10 | 10点 |
| K | 4点 |
| Q | 3点 |
| J | 2点 |
| 9 | 0点 |
| 8 | 0点 |
| 7 | 0点 |
切り札のJは「ヤス」、切り札の9は「メネル」と呼ばれ、特別に高い点数を持ちます。
配り方
各プレイヤーに3枚ずつ2回、計6枚を配ります。次のカードを表向きにして山札の上に置きます。このカードのスートが切り札候補となります。
ゲームの流れ
1. 切り札の決定
2段階で切り札を決めます。
第1ラウンド
ノンディーラーから順に、表向きカードのスートを切り札として受け入れるか(アクセプト)、パスするかを選択します。
- アクセプト:そのスートが切り札に決定
- パス:相手に判断が移る
- シュメイス:相手に再配りを提案(相手が拒否すれば提案者が切り札を受け入れる)
第2ラウンド
両者がパスした場合、表向きカードは裏返され、ノンディーラーから順に別のスートを切り札として宣言できます。パスも可能です。両者ともパスした場合は再配りとなります。
切り札を受け入れた、または宣言したプレイヤーを「メイカー」と呼びます。
2. 追加配り
切り札が決まったら、各プレイヤーにさらに3枚ずつ配り、手札を9枚にします。ディーラーは表向きだった切り札候補カードの代わりに山札の一番下のカードを受け取ることもできます。
切り札の7(ディックス)を持っているプレイヤーは、表向きの切り札候補カードと交換できます。
3. シークエンス宣言
3枚以上の同スート連番を持っている場合、宣言できます。
- 3枚連番:20点
- 4枚以上の連番:50点
ノンディーラーが最初のカードを出す際に「20」または「50」と宣言します。相手も宣言がある場合は比較します。
- 長い方が勝ち(4枚以上は常に3枚に勝つ)
- 同じ長さなら最高ランクで比較
- それも同じなら切り札スートの方が勝ち
- すべて同じなら先に宣言した方(ノンディーラー)が勝ち
勝者のみがシークエンスの点数を獲得し、すべての有効なシークエンスの点数を加算できます。
4. プレイフェーズ
ノンディーラーが最初のリードを行います。
マストフォローに加え、以下のルールが適用されます。
- リードスートが切り札の場合:必ず切り札を出し、可能であれば場に出ている切り札より強いカードを出す(ヘッド義務)
- リードスートが非切り札の場合:同スートがなければ切り札を出す義務がある(トランプ義務)
- 切り札もない場合のみ、他のスートを自由に出せる
5. ベラ宣言
切り札のKとQの両方を持っている場合、どちらかを出すときに「ベラ」と宣言すると20点を獲得できます。ベラの宣言は任意で、宣言しなくても構いません。
最後のトリックを取ったプレイヤーは追加で10点を獲得します。
スコア計算
基本計算
各プレイヤーの得点は以下の合計です。
- 取ったカードの点数
- シークエンスの点数
- ベラの点数(20点)
- 最後のトリックボーナス(10点)
全カードの合計は切り札の構成により変動しますが、基本は162点(カード点82点 + ヤス20点 + メネル14点 + 各カード基本点 + 最後のトリック10点)です。
勝敗判定
メイカー(切り札を決めたプレイヤー)は相手より多くの点数を取らなければなりません。
- メイカーの得点が相手より多い場合:両者がそれぞれの得点を記録
- メイカーの得点が相手以下の場合:メイカーは0点、相手が両者の合計点を獲得(「ベテ」と呼ぶ)
先に500点に達したプレイヤーが最終的な勝者です。
戦略・コツ
切り札宣言の判断
ヤス(切り札J)やメネル(切り札9)を持っている場合、そのスートを切り札にする価値が高いです。これらのカードは合計34点にもなります。
逆に切り札候補のスートが弱い場合は、パスして第2ラウンドで自分に有利なスートを宣言する方が良いでしょう。
ベラの判断
ベラは20点と大きいですが、宣言するとKとQの両方が手にあることが相手にばれます。得点状況を考慮して宣言のタイミングを選びましょう。
ヘッド義務の活用
切り札リードに対してはヘッド義務があるため、相手に強い切り札を使わせることができます。自分がヤスを持っている場合、切り札をリードして相手の切り札を引き出す戦略が有効です。
カード点数の計算
残りカードの点数を常に意識しましょう。メイカーとして相手を上回る必要があるため、序盤から点数計算を行い、必要な点数を取りに行く戦略を立てることが重要です。
バリエーション
ベロット(Belote)
フランスで最も人気のあるバリエーションで、4人で2対2のチーム戦として遊びます。基本ルールはクラバヤスとほぼ同じですが、チーム合計で勝敗を判定します。
ジャスドゥー
切り札の宣言に競りの要素を加えたバリエーションです。より高い得点を宣言したプレイヤーが切り札を決める権利を得ますが、宣言した点数を達成できなければペナルティを受けます。
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