クリベッジ
概要
クリベッジ(Cribbage)は17世紀のイングランドで生まれた、400年以上の歴史を持つ2人用カードゲームです。詩人のジョン・サックリング卿が考案したとされ、イギリスやアメリカでは今も根強い人気があります。
独特のスコアリングシステムと、クリブ(共有の追加手札)の仕組みが特徴です。得点の記録にはクリベッジボード(ペグボード)と呼ばれる専用の道具を使うのが伝統的ですが、紙とペンでも代用できます。
ジョーカーを除く52枚のカードを使用し、1ゲーム約30分で遊べます。
基本ルール
使用カード
ジョーカーを除く52枚のトランプを使用します。
カードの点数
- A: 1点
- 2〜10: 数字通りの点数
- J, Q, K: 各10点
カードのランク
A(最低)< 2 < 3 < ... < 10 < J < Q < K(最高)。A-2-3は有効なランですが、Q-K-Aは有効なランではありません。
勝利条件
先に121点に達したプレイヤーが勝利します。得点は「ペギング」「ハンドのショー」「クリブのショー」の3つのフェーズで獲得します。
ゲームの流れ
準備
- カードを引いて低い方がディーラーとなる(以降交互)
- ディーラーが52枚をシャッフルし、各プレイヤーに6枚ずつ配る
クリブへの送り
- 各プレイヤーは手札6枚の中から2枚を選び、裏向きで場に出す
- この4枚がクリブとなる。クリブはディーラーのものとして扱われる
- 各プレイヤーの手札は4枚ずつとなる
スターターカード
ノンディーラーが山札をカットし、ディーラーがカットした位置のカードを1枚表向きにする。これがスターターカードです。
スターターがJの場合、ディーラーは即座に2点を獲得します(「His Heels」と呼ばれる)。
ペギング(プレイフェーズ)
ノンディーラーからカードを1枚ずつ交互に場に出します。
- カードを出すたびに、場に出たカードの点数の合計を宣言する
- 合計が31を超えるカードは出せない
- 出せるカードがない場合は「Go」と宣言しパスする
- 相手もGoの場合、最後にカードを出したプレイヤーが1点得る(31ちょうどなら2点)
- カウントを0にリセットし、Goを宣言した側からプレイを再開する
- 手札がすべてなくなるまで繰り返す
ペギング中に以下の組み合わせができると得点が入ります。
- 合計15: 2点
- 合計31: 2点
- ペア(直前のカードと同じ数字): 2点
- スリーカード(連続3枚が同じ数字): 6点
- フォーカード(連続4枚が同じ数字): 12点
- ラン(連続3枚以上が順番になっている): 枚数分の点数(3枚で3点、4枚で4点など)
ランは出した順番が連番でなくても、含まれるカードが連番であれば有効です。例えば3→5→4と出されたら3点のランです。
ショー(手札の得点計算)
ペギングが終わったら、手札4枚とスターターカード1枚の計5枚で得点を計算します。ノンディーラーから先に計算します。
得点の組み合わせは以下の通りです。
- 15の組み合わせ: 合計15になるカードの組み合わせ1つにつき2点
- ペア: 同じ数字のペア1つにつき2点(3枚で3ペア=6点、4枚で6ペア=12点)
- ラン: 3枚以上の連番で枚数分の点数
- フラッシュ: 手札4枚が同じスートなら4点、スターターも同じスートなら5点
- His Nobs: 手札にスターターと同じスートのJがあれば1点
15の組み合わせは、5枚の中から何通りの方法で合計15を作れるかを数えます。例えば手札が5, 5, 5, Kでスターターが10の場合、5+10=15が3通り、5+K=15が3通りで合計12点です。
クリブの計算
ディーラーはクリブの4枚 + スターターの計5枚でも同様に得点計算を行います。ただしクリブのフラッシュは5枚すべてが同じスートの場合のみ有効です(4枚フラッシュは不可)。
次のラウンド
ディーラーを交代して次のラウンドを始めます。どちらかが121点に達した時点でゲーム終了です。得点は即座にカウントされるため、ペギング中や得点計算の途中でも121点に達すれば勝利となります。
戦略・コツ
クリブへの送り方
ディーラーのときはクリブが自分のものなので、クリブに強いカードを送ることで追加点を狙えます。15の組み合わせを作りやすい5や、ペアになりやすいカードが有効です。
ノンディーラーのときは相手のクリブに得点を与えないことが重要です。5はクリブに送らない(10点カードと合わせて15になりやすい)のが鉄則です。連番のカードも避けましょう。
ペギングの技術
ペギング中はカウントが15や31になるように出すと得点できます。相手が出したカードに対して15を作れるカードを持っているなら、それを優先しましょう。
15の組み合わせを最大化する
5と10点カード(10, J, Q, K)の組み合わせは15を作りやすいです。手札にこれらが揃っている場合、ショーでの得点が期待できます。
得点計算を正確に
クリベッジは得点の計算が複雑なため、すべての組み合わせを見落とさないよう慎重に数えましょう。特に15の組み合わせは見落としやすいです。
ディーラーの有利を活かす
ディーラーはクリブの得点が追加されるため有利です。ディーラーのターンでは積極的に得点を伸ばしましょう。
バリエーション
5カード・クリベッジ
6枚ではなく5枚配り、クリブに各自1枚ずつ送るバリエーションです。山札からもう1枚クリブに加えて計3枚のクリブとなります。ゲームのテンポが速くなります。
3人クリベッジ
3人で遊ぶバリエーションです。各自5枚配り、1枚ずつクリブに送ります。山札から1枚クリブに加え、計4枚のクリブとします。目標点は61点に短縮されることが多いです。
クリベッジは歴史あるゲームらしい奥深さを持ち、世界中に愛好家がいます。専用のクリベッジボードを使った伝統的なプレイスタイルも一度は体験する価値があります。
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