保皇
概要
保皇(バオファン / Bao Huang)は中国山東省を中心に人気のある5人用カードゲームです。「皇帝を保護する」という意味の名前が示す通り、皇帝とその護衛が革命軍3人と対峙する非対称チーム戦が特徴です。
2組のトランプ(ジョーカー4枚含む108枚)を使用し、大富豪に似たカードの出し方とチーム戦の駆け引きを組み合わせた、スケールの大きいゲームです。皇帝と護衛は誰が護衛なのか当初は秘密であり、正体が明かされていく過程もゲームの醍醐味です。
基本ルール
使用カード
2組のトランプを使用します(ジョーカー4枚を含む合計108枚)。各プレイヤーに均等に配るため、108枚を5人で分けて各21枚、残り3枚を調整に使います。
カードの強さ
強い順に以下の通りです。
大ジョーカー > 小ジョーカー > 2 > A > K > Q > J > 10 > 9 > 8 > 7 > 6 > 5 > 4 > 3
2はスートに関係なく、3~Aのどのカードよりも強いカードです。
役職の決定
カードを配った後、特定のカードを持っているプレイヤーが役職を得ます。
- 皇帝:大ジョーカーを2枚持っているプレイヤー(誰も2枚持っていなければ、大ジョーカー1枚と小ジョーカー1枚を持つプレイヤー)
- 護衛:皇帝がランダムに指定したカード(例:ハートのK)を持つプレイヤー。正体は秘密
- 革命軍:残りの3人
大ジョーカーが2枚とも同じプレイヤーに渡らなかった場合の特殊ルールとして、最も多くの特定のカード(例えばスペードのA)を持つプレイヤーが皇帝となるローカルルールもあります。
プレイ人数
5人専用です。
ゲームの流れ
1. カードの配布
108枚を5人に配ります。基本的には各21枚ずつ配り、残り3枚は皇帝が受け取ります。皇帝は24枚の手札を持つことになります。
2. 皇帝の宣言と護衛の指定
大ジョーカーを2枚持つプレイヤーが「皇帝」を名乗り出ます。皇帝は手札から任意のカード1枚を指定し、「このカードを持つ者が護衛である」と宣言します。
護衛に指定されたプレイヤーはこの時点では名乗り出ません。ゲームの進行中にそのカードが場に出ることで、または状況から推測されることで正体が明らかになります。
皇帝は手札から3枚を捨て、21枚に調整します。
3. カードの出し方
皇帝が最初にカードを出します。以降は時計回りに、前のプレイヤーが出した組み合わせと同じ種類でより強い組み合わせを出すか、パスします。
出せるカードの組み合わせ:
- シングル:1枚
- ペア:同じ数字2枚
- トリプル:同じ数字3枚
- トリプル+付属:同じ数字3枚+シングル1枚またはペア1組
- ストレート:連続する5枚以上(3-4-5-6-7 など、2とジョーカーは含められない)
- 連ペア:連続するペア3組以上(33-44-55 など)
- 飛行機:連続するトリプル2組以上(333-444 など)+付属
- 爆弾:同じ数字4枚以上
- ロケット:大ジョーカー+小ジョーカー(最強の組み合わせ)
爆弾とロケットは、どんな組み合わせに対しても出すことができ、カードの種類を無視して割り込めます。爆弾同士では枚数が多いほうが強く、同枚数なら数字が大きいほうが強いです。ロケットはすべての爆弾に勝ちます。
4. トリックの進行
全員がパスしたら(最後にカードを出したプレイヤー以外全員がパス)、そのプレイヤーが場をリセットし、新たに任意の組み合わせでカードを出せます。
5. 上がりと勝敗
手札をすべて出し切ったプレイヤーから順に「上がり」となります。
皇帝チーム(皇帝+護衛)の勝利条件:
- 皇帝と護衛が両方とも、革命軍3人より先にすべて上がる
- または、皇帝か護衛のどちらかが1番目に上がり、もう一方が2番目に上がる
革命軍の勝利条件:
- 革命軍のうち1人でも、皇帝より先にすべて上がる
- 基本的には皇帝を最下位に追い込めば革命軍の勝利
6. 得点計算
上がり順に応じてポイントが配分されます。
- 1位で上がり:+4点
- 2位で上がり:+2点
- 3位で上がり:0点
- 4位で上がり:-2点
- 5位(最下位):-4点
皇帝のポイントは2倍で計算されます。護衛は皇帝の1倍です。革命軍は個別にポイントを受け取ります。
戦略・コツ
皇帝の護衛選び
護衛を指定するカードは、自分が持っていないスートの高いカードを選ぶのが有効です。護衛がそのカードを出すタイミングで正体が明かされるため、なるべく遅く出されるカード(手札に残りやすいカード)を指定すると、護衛の正体を長く隠せます。
護衛のプレイ
護衛は正体を隠しながら皇帝を支援する必要があります。あからさまに皇帝を助けると革命軍に狙われるため、序盤は目立たないプレイを心がけ、終盤で一気に皇帝をサポートするのが効果的です。
革命軍の連携
革命軍は3人いるため、数の優位を活かします。皇帝がカードを出したら、3人で順番に強いカードをぶつけて消耗させる戦略が有効です。また、護衛の正体を早期に見破ることで、護衛への対策も同時に行えます。
爆弾の使いどころ
爆弾(4枚以上の同数字)は強力ですが、使うタイミングが重要です。相手が上がりそうなときに阻止するために使うのが最も効果的です。無駄に使うと終盤に手詰まりになります。
手札の構成管理
カードを出す順序を計画し、最後に確実に上がれる組み合わせを残すようにします。強いシングル(2やA)を最後に1枚残しておくと、最後のターンで確実に出し切れます。
バリエーション
独裁モード
護衛なしで皇帝1人が残り4人と戦うバリエーションです。皇帝は追加カードを多く受け取り(5~6枚分)、ハンデを得ます。皇帝が1位で上がれば大量得点ですが、リスクも高い勝負です。
入れ替え護衛
護衛をゲーム途中で変更できるルールです。皇帝が特定のカードを出すことで新しい護衛を指名でき、戦略的な柔軟性が増します。
4人プレイ
4人で遊ぶ場合、1組のトランプ(54枚)を使い、各13枚+皇帝に2枚追加の形式で行います。護衛は1人で、革命軍は2人になります。
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